26年ブロックチェーン収益28%減へ、予測市場とRWAは伸長=調査

By: coinpost.jp|2026/10/30 02:10:13


この記事のポイント

  • 第3四半期、実体経済由来がインフラ収益を初逆転
  • 上場企業の取り分16%、22年の7%から倍以上

機関・実体経済由来が3割に

2026年のブロックチェーン関連の収益は前年比28%減の約990億ドルとなる見込みだ。仮想通貨投資会社の1kxが29日に公開した年次レポート「1kx Blockchain Revenue Report 2026」で推計した。全体が縮小する中、機関投資家と実体経済での利用に由来する収益は全体の30%を占める見通しだ。

減少幅は、ビットコイン(BTC)の平均価格をはじめとする仮想通貨価格の約30%下落とほぼ同じ水準で、仮想通貨の時価総額に対する比率でみれば横ばいだという。2025年の収益は約1,380億ドルで、2021年の過去最高(約1,450億ドル)に迫っていた。

同社のいう「ブロックチェーン収益」は、DEXや取引所の取引手数料など利用者が支払う手数料に、マイニング報酬やステーブルコイン発行体の準備金運用益を加えたもの。2,621のプロトコルのオンチェーンデータと上場企業104社の決算などを基に、2026年1月から9月の実績を年換算した。分野別ではDeFi・金融が約650億ドルで66%を占める。

予測市場とRWAが伸長

実体経済由来の収益は上半期に約80億ドルとなり、前年同期比58%増えた。増加分29億ドルのうち、予測市場が14億ドル、RWA(現実資産)のトークン化と関連する取引・貸付が11億ドルを占める。第3四半期には、実体経済由来の収益(約53億ドル)がブロックチェーンインフラの収益(約51億ドル)を初めて上回った。

予測市場の手数料は第3四半期に15億ドルを超えたと推計され、前年同期の約19倍。カルシとポリマーケットの2社に集中し、取引の大半はスポーツ関連が占める。RWAを対象とする無期限先物の出来高は第3四半期に無期限先物全体の18%へ拡大し、その55%がトークン化株式だった。仮想通貨決済カードの利用額も同期に33億8,000万ドルと、前年同期の3倍に増えている。

ブロックチェーンインフラの収益は約220億ドルで、2020年以来の低水準となる見込み。上半期のトランザクション数が18%増えた一方、取引手数料は24億ドルから12億ドルへ半減した。取引手数料が収益全体に占める割合は3%を下回る。機関投資家関連の収益は上半期に約61億ドルで、資産価格の下落に伴う運用・カストディ手数料の減少から前年同期比10%減った。

上場企業の取り分は16%に

収益の担い手別では、上場企業の取り分が2022年の7%から2026年は16%に拡大した。2025年のサークルの上場などが押し上げ要因で、上半期の上場企業の収益約80億ドルのうち、コインベース(デリビット含む)が26億ドル、サークルが14億ドルを稼いだ(コインベースの数値にはサークル由来の収益が一部重複して含まれ、2社の合計は約33億ドル)。上位6社で上場企業全体の約6割を占める。

トークン保有者への価値還元が評価された点もレポートは指摘する。還元を行うトークンで構成する同社の指数は2026年(9月末まで)に82%上昇し、BTCの5%下落を上回った。この指数はバックテストに基づく仮想的な数値で、実際の運用成績ではない。第3四半期に保有者へ価値を還元したプロトコルは283件と過去最多だった。1kxはレポートで取り上げたプロジェクトの持ち分を保有している可能性があると開示している。

1kxは規制面の追い風、トークン化資産の増加、相場の転換を挙げ、ブロックチェーン収益は次の数四半期で増加傾向に向かうとみる。同社はこの流れを「伝統金融と仮想通貨の融合」の一側面と位置づけた。

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