業界不振をよそにIKEAの新店舗が各地で続々オープン、その理由は?
By: WEEX|2025/05/15 23:15:05
業界不振をよそにIKEAの新店舗が各地で続々オープン、その理由は? 関税、インフレ、そして慎重な消費者の影響で、米国の家具・インテリア業界は勢いを失っている。しかしIKEAは、競合他社を出し抜くチャンスを見いだしている。IKEAが何を扱う会社なのか、誰もが知っているだろう。家具、つまりソファや椅子、ベッドだ。ならば、Ashley Furnitureやオンライン家具小売業者のWayfairと競合するはずだ。しかし、IKEAは寝具やラグ、キッチン用品も販売している。では、TJX(HomeGoodsやMarshalls)、Target、Williams Sonomaが競合相手なのだろうか。スウェーデン企業である同社の人気商品、キッチンキャビネットや家電はどうだろう。Home DepotやLowe’sだろうか。IKEAを明確な小売カテゴリーに当てはめ、競合他社と比較しようとするのは簡単ではない。だからこそ、既存店舗の改装と、米国にある51店舗のネットワークに今年だけでさらに8店舗を加える計画に、同社が合計50億ドルを投じる動きを見せれば、こうした競合他社の一部、あるいはすべてが警戒することになるだろう。小売業界ニュースサイトのRetailDive.comが報じた最近のコメントで、GlobalDataの小売アナリスト、ニール・ソーンダース氏はそう述べている。「世界最大の家具小売業者であるIKEAは、規模の経済と販売量を生かし、ほかの多くの企業にはまねできない価値を提供できる。今回の拡大は、多くの大衆市場向け小売業者にとって潜在的な脅威となる」。IKEAは、1985年にフィラデルフィア郊外で米国1号店を開店してから40周年を迎える。世界63市場に484店舗を展開する同社は、野心的な変革の初期段階にある。同社で知られているのは、郊外の広大なショッピングエリアに位置する目的地型の大型倉庫店舗だ。そこでは、顧客がスタイリッシュで手頃な価格の商品が並ぶ、目がくらむほどのギャラリーを1〜2時間かけて見て回るのが一般的だ。米国進出から数十年間、こうした大型店舗は主に大都市圏を対象としていた。買い物客は午後をかけて店内を見て回り、店舗内のカフェテリアでスウェーデン風ミートボールやシナモンロールを食べて帰ることも多かった。現在IKEAは、テキサス州ダラスなどの都市部の近隣地域に小型店舗を新設している。主要な顧客層に近い場所に出店し、「よりつながりやすく、誰もが利用しやすいIKEA体験」を提供する狙いだ。新店舗では商品を絞った品ぞろえを用意し、オンライン注文品の受け取り拠点として機能するほか、リフォームを検討する顧客向けの「プラン・注文拠点」にもなる。同業他社と同様、IKEAもパンデミック初期には業績を伸ばした。外出制限や在宅勤務の広がりを受け、自宅の模様替えをする人が増えたためだ。しかし、その後、この分野では消費支出が落ち込んだ。たとえばWayfairの売上高は、2021年から2024年にかけて14%減少した。インフレの影響を和らげるため、IKEAは上場企業であれば実行できなかったかもしれない施策を打ち出した。手頃な価格というブランドの評判を維持するため、全般的に価格を引き下げたのだ。その結果、2024/08/31に終了した直近年度のIKEAの米国小売売上高は56.5億ドルとなり、前年からわずかに減少した。世界全体の年間売上高は約500億ドルだった。(IKEAは公式には非営利法人で、創業者の子孫によって運営されている。創業者は1943年、10代のときに鉛筆や財布の販売から事業を始めた。)同社には、ほかの小売業者とは異なる点が数多くある。販売する商品はすべてIKEAブランドだ。人気商品の多くは、たとえば有名な書棚シリーズのBILLYのように、同社が所有する森林から伐採した木材を使い、スウェーデンや東欧などにある自社工場で製造されている。同社には「Buy back & resell」というプログラムがあり、使わなくなった家具を捨てるのではなく、店舗クレジットと引き換えにリサイクルするよう顧客に促している。スタイリッシュなデザイン(ファストファッションに通じるもの)や手頃な価格のほかに、買い物客を引きつけている要素の一つは、家具が平らな箱に梱包され、自分で組み立てる必要があることだ。社会科学者たちは、自分で組み立てることが購入品の価値を高めることを明らかにしており、この現象は「IKEA効果」と呼ばれている。自分が手をかけた物に対して、消費者はより好意的な感情を抱き、価値も高く評価することが分かっている。英国CEOのピーター・イェルケビー氏によると、現在のIKEAの事業拡大は同社にとって「次の飛躍」だという。英国のビジネスニュースサービスCity AMのインタビューで、同氏は、住宅を購入するより賃貸する人が増えるなか、キッチン、ワードローブ、寝室のカテゴリーに成長の機会があると語った。つまり、より狭い空間で、物を収納するためにいっそう効率的な方法が求められるということだ。イェルケビー氏は「IKEAは狭い空間の活用を得意としている」と話した。出典:https://www.forbes.com/sites/gregpetro/2025/05/15/defying-industry-slump-new-ikea-stores-are-popping-up-all-over-what-gives/
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