Mastercard、ステーブルコイン送金の本人確認を共通化へ Borderless.xyzと実証実験
ステーブルコイン送金の「確認を何度もやり直す」手間を減らす
決済大手Mastercard(マスターカード)とステーブルコイン決済ネットワークを運営するBorderless.xyz(ボーダーレス.xyz)は、国境を越えたステーブルコイン送金で、取引相手の検証やコンプライアンス確認を効率化する仕組みのパイロットプロジェクトを開始した。
Mastercard Crypto Credential(マスターカード・クリプト・クレデンシャル)を活用し、共通の基準と保証シグナルを用いることで、取引相手ごとに同様の確認作業を繰り返す負担を減らせるかを検証する。
一度行った確認を繰り返す負担を軽減
Mastercard Crypto Credentialは、ブロックチェーン取引の参加者を検証し、共通の基準と保証シグナルを提供するためのフレームワークだ。
今回のパイロットでは、Borderless.xyzのステーブルコイン決済ネットワーク上で、この保証シグナルを承認やコンプライアンス、リスク管理のプロセスに組み込む。
ステーブルコインを使った国際送金では、新たな決済事業者や取引相手と接続するたびにコンプライアンス確認を繰り返すことが、運用上の課題となっている。今回の取り組みでは、共通の保証シグナルを利用することで、こうした重複する確認作業を減らせるかを検証する。
Borderless.xyzのCEO(最高経営責任者)兼共同創業者であるケビン・レティニティ(Kevin Letiniti)氏は、従来のコルレス銀行では、一度確立されたコンプライアンスがその後の取引でも信頼され、取引相手ごとに確認をやり直す必要がなかったと説明。Mastercardは、この考え方をデジタル資産決済にも適用しようとしているという。
なお、Mastercard Crypto Credentialはガバナンスと検証のレイヤーとして機能するもので、今回のパイロットでMastercard自身が資金の処理や決済を行うわけではない。
国境を越えたステーブルコイン決済で3社が参加
今回のパイロットには、Borderless.xyzネットワークに参加するInfinia(インフィニア)、Walapay(ウォラペイ)、Koywe(コイウェ)の3社が加わり、単一監査コンプライアンスモデルの下でMastercard Crypto Credentialをテストする。
Borderless.xyzは、100カ国以上で15社以上の認可を受けたステーブルコインプロバイダーとウォレットインフラを接続するネットワークを運営している。
Mastercardはステーブルコイン分野への取り組みも拡大している。同社は今週、ステーブルコインインフラ企業BVNKの買収を完了したほか、6月にはUSDC、PYUSD、RLUSDなどのステーブルコインを対象とした決済サポートの拡大計画を発表していた。
今回のパイロットでは、Mastercard Crypto Credentialの保証シグナルを活用することで、国境を越えたステーブルコイン決済におけるコンプライアンスやリスク管理の負担を軽減し、取引の信頼性を高められるかを検証する。
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